株式会社英瑞が運営するオリジナルブランド「育てるタオル」では、Shopify – スマレジ会員情報連携アプリ「Omni Hub」や、LINE連携Shopifyアプリ「CRM PLUS on LINE」を導入し、店舗とECの顧客情報一元化、ポイント一元化に加え、LINEとの連携も実現されました。

「育てるタオル」が、店舗・EC・LINEの連携に取り組まれた背景や、Omni Hub導入後のご感想、今後の展望について、
株式会社英瑞 青木様、𠮷田様にお話を伺いました。

Sodaterutowel_interview_Main
Sodaterutowel_logo

育てるタオル

「もっと明日は好きになる」
育てるタオルとは、見た目も、肌触りも、使うほどに“育つ”不思議なタオル。
公式online storeと直営店の表参道showroomを中心に、全国各地の百貨店や小売店、POP UP SHOPにて展開。
届けたいのは、タオルをきっかけとして得られる豊かな時間。
「これからの時代に新しい価値を」と願いながら、今日も丁寧に、心を込めて作っています。
公式online store:https://sodaterutowel.com/

インタビュイー

株式会社 英瑞 公式online store店長 青木 凌様
株式会社 英瑞 表参道showroom店長 𠮷田 寛子様


創業50年以上の老舗タオルメーカーが、自社ブランドのオンラインサイトにShopifyを採用


― はじめに貴社や「育てるタオル」について教えてください。

青木様:株式会社英瑞は、1965年創業の50年以上タオルの製造、販売を行っている会社です。OEM(受注生産)事業を運営する傍ら、培ってきたノウハウを活かし10年前(2013年)に自社ブランド「育てるタオル」を立ち上げました。「育てるタオル」は、使っていくうちに薄く固くなっていく一般的なタオルとは異なり、見た目や肌触りはもちろん、 吸水力と速乾性も育っていくタオルです。
定番シリーズ「feel」をはじめ、ベビー用のアイテムやタオル以外のライフスタイルグッズなどもあわせ、5つのシリーズを展開しています。

― 「育てるタオル」のオンラインストアに、Shopifyを選んだ理由を教えて下さい

青木様:2021年の11月に、当時利用していたECのシステムからShopifyに移行し、サイトリニューアルを行いました。
「育てるタオル」が伸びはじめ売上規模も拡大する中で、今後増えてくるであろうお客さまのご要望に応えることを考えた時に、拡張性の高いShopifyであれば柔軟に対応していけそうだと感じ、採用しました。

また、事業拡大に伴い2020年に事務所を表参道に移転しました。そのタイミングで事務所1階にオープンした直営店舗「表参道showroom」で、POSシステムとしてスマレジを利用しています。

育てるタオル 表参道showroom

店頭での丁寧な接客と、オリジナルの会員登録案内POPで会員証提示率約80%を実現


― Omni Hubを導入された背景を教えてください

𠮷田様:実店舗のオープン時から、スタンプ型の紙のポイントカードを発行していました。
しかし、紙のポイントカードでは、お客さまの詳細な情報やポイント残高を管理することができないため、お客さまごとの購買の目的や内容、頻度などは分からず、弊社からのご案内なども差し上げられない状態でした。
加えて、紙のポイントカードは「3,000円でスタンプ1つ、スタンプ20個で1,000円分の金券として利用可能」という設計にしていたため、なかなか金券に変換できるほどポイントが貯まらず、お客さまのメリットも弱かったように感じていました。

そのため、リピートしてくださるお客さまの購買傾向を把握し、よりお客さまが使いやすいポイント施策を実現したいと思い、「店舗でのポイントカードのデジタル化」を検討することにしました。
多くの方が利用しているLINEの「LINEミニアプリ」を利用して、まずは店舗に限定してポイントカードをデジタル化しよう、という話を決めかけていたのですが…

青木様:せっかくポイントをデジタル化するのであれば、ECサイトと店舗での共通化までおこなったほうが良いのではないか、と思い返しました。
お客さまと長く関係性を構築していく上で、店舗とEC、どちらを利用しても同じように心地よい体験を感じていただきたいですよね。
お客さまにとっての利便性を考え、Omni Hubを導入して、店舗とECの会員情報・ポイント情報の一元化を進めることにしました。

― 店舗からすると、「LINEミニアプリでやろう」と思っていたのにご不安はありませんでしたか?

𠮷田様:正直、最初は不安でした。しかし、育てるタオル全体でお客さまとの関係性を作っていくことが大事だと思っていましたので、店舗とオンラインストアで同じようにポイントが貯められるようになり、結果的にとても良かったと思っています。

青木様:Shopify Plusを利用している場合、CRM PLUS on LINEでLINEログインを導入することで、LINEミニアプリ上での会員証表示が可能になりますが、弊社はまだまだShopify Plusを利用することが最適な事業規模ではありません。
それまでは知恵と工夫で、お客さまとの関係性を作っていこうという話をしています。

オムニチャネル化のアプリ構成図

― とはいえ、実際に店舗でお客さまにご案内いただく中で、「LINEミニアプリ」ではなく、通常のオンラインストアへ会員登録していただいていることで困っていることはありますか?

𠮷田様:いえ、まったくないと言って良いのではないでしょうか。
弊社商品はギフトでご購入されるケースがほとんどですので、ラッピングにお時間をいただきます。
その間に会員登録してくださいとお伝えしていています。会員登録手順を案内するPOPを制作して置いているので、それを見てご登録いただいており、困ったケースはありませんでした。
お声がけするより先に「あ、もう会員登録しちゃいました」というケースも多く、会員登録のハードルはとても低いのだろうなと思います。

オリジナルの会員登録案内POP

― ご案内用のPOP、すごく分かりやすいですね!そのおかげで、会員証提示率も70~80%程度と高い水準を保っているのですね。

𠮷田様:それと、Apple ウォレット / Google ウォレット会員証機能はすごく助かっています。
立地の問題か、キャリアによっては電波が入りづらいこともあり、その際にはお客さまにWiFiに繋いでいただくなどの手間が発生していました。
しかし、この機能を使えば、リピートでご来訪いただく方に関しては都度ログインする必要がないので、お客さまの手を煩わせることがなくて嬉しいです。この機能も、お客さまには「便利ですね」と受け入れられていますね。

Apple ウォレット会員証 / Google ウォレット会員証 表示イメージ

Omni Hub導入で見えてきた新たなユーザーインサイト


― Omni Hub導入後の変化やご感想についてお伺いできますでしょうか?

𠮷田様:最初にもお伝えした通り、以前の紙のポイントカードでは、ポイントを貯め、利用するハードルが高く、お客さまにメリットを還元できていないのではと感じることもありましたが、Omni Hubの導入により、ポイントを貯めやすく、利用しやすくなりました。
その結果、スタッフとしては、お客さまにメリットをお伝えしやすくなったと感じていますし、お客さま自身もメリットを感じて会員登録してくださる方が多いのではないかと思っています。

店舗では、少額からでもポイントを利用いただくケースも多く、お客さまに活用してもらえている実感があります。

青木様:リピート率や、店舗とECを横断して利用するいわゆる”クロスユース”など、これまで見れていなかったデータが可視化されたことにより、思いがけないユーザー像にも、気付くことができました。

当初は、「店舗で商品を触って選んでいただき、購入はECから」という流れを想定していたのですが、実際にデータを見てみると、最初にECでご購入いただいた方が、店舗に来店してくださるケースがあることが分かりました。今後は、そのような方に向けた施策も考えられるのではないかと思っています。

今後、お客さまが店舗とECを使い分ける際の意図が掴めるようになれば、店舗でのより丁寧な接客にも活かせるのではないかと感じています。

― 貴社では、CRM PLUS on LINEのLINE連携も利用されていますが、店舗・ECの購買データ一元化と合わせてどのように活用されていますか?

青木様:まずはお客さまに「安心だ」「快適だ」と思っていただきたいと考えています。
そのために、店舗・ECどちらで買っていただいた方に対しても、LINEでお礼メッセージをお送りするようにしています。
店舗・ECのどちらで買われたか、新規の方かリピーターかでメッセージも変えながら試行錯誤してみています。

まずはお店からのお礼をお伝えしたいと思ってこのようなメッセージを送っているのですが、そのメッセージから再度商品をご購入いただくケースもあり、予想外の反響には驚いているところです。

𠮷田様:また、まだ体系だった活用まではできていないですが、店舗でのお客さまのご購入理由について、「出産祝い」「退職祝い」「内祝い」などのいくつかのパターンを「取引タグ」としてスマレジに付与し、Shopifyに連携させるようにしています。

今後これらのデータを元に、お客さまの購買状況をより詳細に分析したり、購買理由に合わせたメッセージなどに活かしていきたいですね。

▼ CRM PLUS on LINEのご導入に関するインタビューも、ぜひご覧ください。
CRM PLUS on LINE導入事例インタビュー『店頭購入者の6割がLINE連携 「育てるタオル」のLINE・EC・店舗を横断した体験設計』

「お客さまと一緒にブランドを育てていきたい」育てるタオルが目指すお客さまとの絆


― 育てるタオルとして、今後ブランドとお客さまの関係性をどのように作っていきたいとお考えでしょうか?

青木様:今回の店舗・EC共通のポイント施策導入によって、店舗で会員登録やLINE友だち追加という接点を作れたことは、まずは第一歩としてとても良かったと思っています。
ロイヤリティ施策をどのように考えていくのかは継続的に社内で議論するつもりですが、単なる「購入回数」「購入金額」でお客さまを「優良顧客」と判断するようなことはできるだけ避けられれば、と考えています。ギフトでご利用いただくことが多い商品のため、内祝いでのまとめ買いや、用途ごとに相場が異なることを考慮すると、判断基準として適切ではないからです。

まだまだ駆け出しのブランドなので、我々から様々なメッセージを発信し、ブランドを理解していただき、応援していただけるような関係性を作っていきたいです。
お客さまにご購入いただくタオルも、「育てるタオル」というブランドも、お客さまと私たちで一緒に育てていけると嬉しいなと思っています。

― 今後のOmni Hubに期待することなどあれば教えてください

青木様:Omni Hubを導入して、私たちのやりたいことができるようになっていると実感できるので、とても満足しています。何かあって問い合わせてもすぐに回答してくれることもとても助かっています。
今後も安定的にOmni Hubのサービスが提供され、私たちが安心して、お客さまに心地よい体験を提供することに取り組めることが重要だと思います。
今後やっていきたいことのアイデアを社内でも出していくので、その際には壁打ちに付き合っていただけると嬉しいです。

― 今後も心地よい顧客体験を一緒に考えていけると嬉しいです!貴重なお話ありがとうございました。

育てるタオル 表参道showroom

※この記事は、2023年6月に実施したインタビューに基づいて作成したものです。
※記事の内容は掲載時点のものです。

「育てるタオル」について


「もっと明日は好きになる」
育てるタオルとは、見た目も、肌触りも、使うほどに“育つ”不思議なタオル。
公式online storeと直営店の表参道showroomを中心に、全国各地の百貨店や小売店、POP UP SHOPにて展開。
届けたいのは、タオルをきっかけとして得られる豊かな時間。
「これからの時代に新しい価値を」と願いながら、今日も丁寧に、心を込めて作っています。

会社名:株式会社 英瑞
所在地:東京都港区北青山3-5-38 善光ビル
代表者:代表取締役兼CEO 呉 兆顕 
    代表取締役社長 佐藤 昌子
業務内容:タオル製品および繊維製品の企画・製造・販売・輸入卸
    ・自社ブランドのタオル企画・製造・販売
    ・OEM(受注生産)のタオル製造、輸入卸
Webサイト:https://eizui.com/

オムニチャネル会員連携アプリ「Omni Hub」について


「Omni Hub」(オムニハブ)は、「店舗とECをつなぎ、購買体験をアップデートする」をミッションに掲げる、オムニチャネルでの顧客体験向上に貢献するアプリです。初期費用なし、開発不要でShopifyで構築したオンラインストアとスマレジで管理する店舗の間で顧客情報を一元化することで、共通でのポイント施策実施やメッセージ配信など、顧客体験の向上による売上増加をご支援しています。

本アプリは、Shopify Experts、スマレジ Developers Expertに認定されている株式会社フィードフォースが提供しています。(※2つの認定を有している国内唯一の企業です。)

「Omni Hub」サービスサイト : https://omni-hub.jp/
「Omni Hub」Shopifyアプリページ:https://apps.shopify.com/omni-hub?locale=ja
「Omni Hub」スマレジアプリページ : https://apps.smaregi.jp/apps/114
「Omni Hub」サポートページ:https://omni-hub.notion.site/Omni-Hub-00d28b314cfa4b27b4e1f470be99ac4b