小売業、飲食業、美容業界では、会員証を用いた顧客管理やポイントプログラムが広く普及しています。
さらにここ数年では、スマートフォンを使ったキャッシュレス決済の普及や、携帯性や利便性の高さから、従来の紙やカード型の会員証に代わり「デジタル会員証」を導入する企業が増えています。

このデジタル会員証は、オムニチャネル会員連携アプリ「Omni Hub」を利用することでも、実現することが可能です。

この記事では、Omni Hubでデジタル会員証を表示させる4つの方法と、それぞれのメリット、デメリットを解説します。

デジタル会員証とは?

デジタル会員証とは、紙やプラスチック製のカードの代わりにスマートフォン上で利用できる、電子的な会員証のことを指します。

このデジタル会員証は、顧客側にとってはカードを持ち運ぶ煩わしさが無くなり、携帯性や利便性に優れているというメリットがあります。
一方、企業側にとっても、会員登録・管理の工数や手間が軽減されるほか、会員データの収集や分析が容易になり、マーケティング施策に活用できるというメリットがあります。

このように、双方にとってメリットが大きいことから、近年、多くの企業で導入が進んでいます。

Omni Hubでデジタル会員証を表示させる方法

それでは実際にお客様が店舗でデジタルの会員証を表示するためには、どうすればいいのでしょうか?
Omni Hubには、「店舗で会員証を提示するためにはモバイルアプリを作らなければならないのか?」という質問をいただくこともありますが、必ずしもその必要はありません。

Omni Hubを利用する上で代表的な会員証表示方法は、下記の表に示す4つです。

以下にて、それぞれの表示方法の詳しい特徴について解説します。

  • メリット:最も基本的な会員証表示方法で、他に用意するべきものがない
  • デメリット:都度オンラインストアにアクセス、ログインする必要がある

最も安価に会員証を表示させたい場合におすすめです。
都度ログインしなければならないとはいっても、お客様の店舗滞在時間が長い場合や、梱包が必要でレジ会計時間が長くなる場合、空き時間に会員登録・ログインを促すことで、お客様の体験を損なわずに会員証を表示することができます。

Omni Hub以外に用意すべきものがないことから、まずは最小限の店舗・ECの会員一元化を実現したい、という場合において人気の方法です。

  • メリット:モバイルアプリにて会員とのつながりを構築可能
  • デメリット:会員登録・ログイン時にメールアドレス・パスワードが必要であることはオンラインストアと変わらない。アプリのインストールが必要。

「デジタル会員証を表示する」といえば、モバイルアプリをイメージする方も多いのではないでしょうか。大手企業などもそのような体験を提示しているケースも多く、いち消費者として馴染みのある方法です。

Omni Hubを利用する場合、モバイルアプリ上のウェブビューで会員証を表示したり、株式会社Stackが提供する「Appify」や、株式会社ヤプリが提供する「Yappli」を利用して会員証を表示することが可能です。

モバイルアプリを利用してお客様との関係性を構築したい、という場合において人気の方法です。

  • メリット:LINEログインでは数タップで会員証表示が可能
  • デメリット:LINEログイン導入にはShopify Plusが必要

「LINEで会員証を表示したい」という要望も多いですが、実はこれは実現したいことを詳しく整理する必要があります。

「LINEアプリ内で会員証を表示できれば良い。メールアドレスとパスワードの入力を求めることは問題ない」のであれば、「ブラウザでの会員証表示」と内容は同一です。
LINEアプリのウェブビューからオンラインストアにアクセスし、ログイン後に会員証が表示されます。

しかし、「LINEアカウントを利用してメールアドレスとパスワードの入力を省きたい」場合、「会員証表示」ではなく「認証手段」の話になります。
Shopifyを利用するオンラインストアで会員の認証手段にLINEアカウント(LINEログイン)を使用するには、Shopifyの「通常プラン」から「Shopify Plus」へのアップグレードが必要です。

株式会社ソーシャルPLUSが提供する「CRM PLUS on LINE」を利用することで、LINEログインを利用し簡単に会員証を表示することができます。(※1)

レジが混雑しやすく会員登録の手間を最小化したい、LINEを活用してお客様との接点を構築したいという場合において人気の方法です。

(※1) Omni HubxCRM PLUS on LINEでデジタル会員証を実現するパッケージプラン詳細
https://crmplus.socialplus.jp/pointcard

  • メリット:会員証をお客様の端末にダウンロードするため、会員証表示にログインが不要
  • デメリット:初回は会員登録が必要

交通系ICカードなどを格納できるスマートフォンのウォレット機能には、会員証を格納する機能も搭載されています。Omni Hubもウォレット上で会員証を表示できる機能を保持しています。(※2)

まだまだ消費者一般の体験として「ウォレットで会員証を開くこと」がまだまだ普及していない(地方ではスマホのウォレット機能すら認識されていないことも多い)ため、実際の利用感のイメージが付いていない事業者様も多いのですが、特に都市圏に店舗を展開されている場合、実際に利用されている事業者様からは「お客様はすんなり受け入れてくれている」との声も多くいただいています。

ウォレット会員証では、企業独自の画像も追加できることから、デザイン性の高い会員証としたい、という場合などにもおすすめの方法です。

(※2) Omni Hubが提供するウォレット会員証機能詳細

まとめ

デジタル会員証は、単に「会員証を出す」ためのものではなく、「お客様の携帯端末のどこで接点を作るか」と密接に関係します。
来店するお客様に、どのような流れで会員証を作成、提示してもらうかや、お客様にどのように継続的に情報を届けるのか、という全体の設計がなされない場合、お客様も会員になるメリットを感じられないでしょう。
お客様にとって心地よい体験の設計や、持続的に運用可能な自社のリソースを踏まえて、会員証提示方法も考えていくと良いでしょう。

Omni Hubでは、より多くの事業者様が便利な購買体験を提供できるように個別のご相談も随時受付中です。お気軽にお問い合わせください。